会長の時間
【2019-2020】
第2607回 例会
日時:2019/10/23
場所:ホテル白菊
会長:岡田豊和
今月24日はロータリーポリオデーです。ロータリーのポリオ撲滅活動の歴史について少しお話をさせていただきます。
ポリオはウイルス感染症の一つで、5才未満の子供き感染しやすく、治療法はないが、ワクチンで予防が可能です。そして現在野生型ポリオウイルスの常在国はアフガニスタン、パキスタン、ナイジェリアの3ヵ国です。
1916年ニューヨークでポリオが大流行し、同市で2000人、全米で6000人以上が死亡、さらに数千人がまひ障害となりました。
1955年ジョナスソーク博士がワクチンを開発、1960年にアルバート セービー博士が経口ポリオワクチンを開発しました。
1979年、国際ロータリーはフィリピンの600万人の子供達にワクチンを購入、輸送するプロジェクトを立ち上げました。
1985年にRIはポリオプラスプロジェクトを開始し、当初の募金目標額は1億2000万ドルでした。
それから1988年にRIとWHOが共同で世界ポリオ撲滅推進活動(GPEI)を立ち上げました。当時のポリオ症例数は125ヵ国で35万人以上でした。1995年ロータリーポリオプラスパートナーを立ち上げ、2000年には5億5000万人(世界人口の約10分の1)に経口ポリオワクチンが投与され、中国からオーストラリアを含めた西太平洋地域でのポリオ撲滅が宣言されました。2006年にはポリオ常在国は4ヶ国となり、2009年には、ポリオに対するロータリーからの寄付総額が8億ドルになりました。そして同年1月にビル&メリンダ ゲイツ財団がRIから2億ドルを寄付することを条件にロータリーに3億5500万ドルの補助金を提供するプロジェクト「2億ドルチャレンジ」が始まりました。2011年にはRIは「あと少し」プロジェクトを立ち上げジャッキーチェンなど多くの有名人も参加、2012年、RIは期限の5ヵ月以上前にチャレンジを達成して5億5500万ドルが寄付されました。
このようにして、ロータリーは世界中25億人以上の子供達にワクチンを投与してきました。これはロータリーの会員として本当に誇らしい事であると思います。同時に我々はこれまでの先達の強い意志を継いであと3ヵ国の子供達のためにもうひと頑張りしなければならないのではないでしょうか?
さて今日は松本小児科の元理事長松本常圃先生にポリオのお話をしていただきます。先生はなんと、僕が子供の頃の小児喘息の主治医であり、うちの子供達の主治医でした。日本でポリオが流行したのは1960年頃で、その頃から、つい最近まで現役の小児科医師として活躍されてきた松本先生は実際のポリオと戦ってきた経験のある数少ない生き証人です。今日は本当に貴重な経験談が聞ける事と思います。
松本先生は90才を超えた今も毎日別府から、西大分までサイクリングで往復してあります。今日はポリオのお話の他に、このスーパーマンのような松本先生の健康の秘密である鼻うがいについてもお話を伺います。