会長の時間
【2014-2015】
第2423回 例会
日時:2015/04/22
場所:ホテル白菊
会長:浦松 傅
皆さんこんにちは、山々の木々も若芽が吹き出して、新緑の嬉しさを感じているところです。先週は私の業界の行事で欠席をさせていただきました。ありがとうございました。私が社長を変わったとき、ある社長さんから「お疲れさんでした」ということで、あるお酒をいただきました。幻の酒と言われるそうですが、酒に詳しくない私は初めて見ました。「獺祭」と書きます。ご存じの方もおられると思いますが「ザッサイ」と読むそうです。純米大吟醸酒で今、一番売れているそうです。三代目社長の桜井 博志氏が書いた「逆境経営」という本が出ていたので買って読みました。
山口県の岩国市の山間部にある旭酒造という会社が造っている酒でした。桜井社長が父親と折り合いが悪く外に出て別会社をしているとき、父親の急死によって会社に帰ってきたそうです。会社の状況は最悪の状態でいつつぶれてもいい状況だったそうです。自分の生命保険はいくらかと思ったり、死ぬか生きるかの状況でしたが、「企業である限り社会に貢献しなければ存続する価値がない」と思いやれることはやってみることにした。目の前の常識をすべて疑い、まったく新しい酒造会社のつもりで、皆さんに「ああ、美味しい」と言ってもらえる酒を造ろうと決心した。地ビールに手を出して失敗し会社がつぶれると噂が出て杜氏が来なくなったり苦境の連続でしたが価値に見合った満足を提供できなければお客様は美味しいと感じてもらえないと思いかえていった。1)今までの旭富士という酒をやめて、純米大吟醸酒のみの製造をする。2)杜氏によらないで社員による酒造り。3)四季醸造(年間700回仕込む)4)地元ではしんがりの4番手なのでもっと大きい市場でと東京で走り出した。(今は売上の40%は首都圏)5)より優れた酒を目出して「変わること」を徹底。2000年から世界20か国に出荷、酒を世界の酒で売り出している。2015年には50億かけて山間部にビルができるそうです。安田財閥を作った安田善次郎氏は「人生は克己の二字にある。これを実行するところに成功があり、これを忘れるところに失敗がある」と言われています。ありがとうございました。