会長の時間
【2013-2014】
第2382回 例会
日時:2014/06/04
場所:ホテル白菊
会長:高田 利徳
みなさんはもし漢字テストで「しあわせ」を漢字で書きなさいっていわれたら、たいていの方が「幸せ」って書くと思います。間違いじゃないですけど、昔は「仕合わせ」って書いていたんじゃないかと思います。
前者の「幸せ」は海の幸、山の幸という言葉から分かるように、獲物(獲得したもの)という意味なんです。ということは、あれも欲しい、これも欲しいと思っている私たちの欲を満たす「幸せ」は、とうてい満たされないのではないでしょうか?
後者の「仕合わせ」は武士が自分の命をかけてでも仕えるべき主君にあること、つまりあうべきものに遭えた喜びをあらわす言葉なんです。そう考えると私たちのしあわせは願って満たされない欲を満たそうとするのではなく、今あることに有り難さに気付くことではないでしょうか?毎日の日暮らしをいつもいつも同じように、当たり前のように思って過ごしていますが、本当は私たちの日暮らしのなかに当たり前なんてことは何一つないのです。
あれもこれもと自分の「幸せ」ばかり願っている私たち、そんな私たちのいのちを願い続けて下さっていることに今こうして遭えた「仕合わせ」を喜ばしてもらい、それと同時にもう私の命は死んで終わっていく命ではなく、阿弥陀さまに願われている私の命は阿弥陀さまの浄土にうまれさせてもらい仏とならせていただく命なんだと味わいながら日暮しをおくらせてもらうことが大切なことだと思います。