会長の時間

【2013-2014】

第2353回 例会

日時:2013/10/23

場所:ホテル白菊

会長:高田 利徳


*     職業奉仕は心
紙の製造卸業のロータリアンが、儲けも少ない損な商売だと思って居た時、毎朝パンが各家庭にとどけられるが、その食事というのは実は尊い命を継ぐための儀式なのだ、その儀式に用いられるパンを清潔な状態で食卓に届けられるのは自分が作っている紙あればこそである、こう思い至って彼は悟るところがあったというのです。紙を作って商うことは悟る前も悟ってから後も変わりはありませんが、其の紙つくりをどういう視点で捉えるかによって覚悟が変わってきたのです。職業奉仕というのはまさにこの考え方です。
職業を奉仕と考える考え方は元来日本人の中にはありません。更に職業奉仕などという考え方は、一般の人は現象に密着して物事を考えていますから、職業奉仕という概念を理解することはできません。この奇妙な概念を理解するためには現象にこだわらないで、本質で物事を見ることが必要です。其の本質を見極めることを上り詰めれば宗教の世界になるわけですが、其の宗教の世界に持っていくために努力をする世界の中に倫理の世界がある、と理解すればよろしいわけです。やっていることは同じですが、それをどの角度から見るかで覚悟が違ってくるのです。
たとえば、お医者さんが患者さんを診ます。沢山の患者さんがやってきます。其のときこれだけ患者さんが来れば自分の収入もふえるな・・・こういう考え方では問題になりません。一方沢山の患者さんが来たときに自分が大学以来勉強してきた知識でこの患者さんたちをどこまで治療することができるか、と考えるんです。患者さんを治療する行為は同じですが、考え方が違うのです。この心の問題を重視する考え方をとると職業がイクオール奉仕、世の為人の為の奉仕になるのです。こういう考え方でいくと、其の医業は職業奉仕の世界に入るんです。そうすれば其のお医者さんの病院は栄えていくことになる、とロータリーは説くのです。
そこでポールハリスはロータリーは愛であると説くのです。愛とは何ぞやとなると、それは答えられません。何となれば愛はロータリーの最終の到達点であるからです。それから先はありません。しかし、私たちは愛といっただけで身体で感じとることができます。
さて、ロータリーは倫理運動ですから、ロータリーの心はすべての生活関係において、職業において、社会生活において、自分の行動に愛を込めるのです。ロータリアンは職業人ですから、職業に愛を込めるのです。

(大村北RC発行「ロータリーの心を尋ねて」より引用)

  

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