会長の時間
【2012-2013】
第2330回 例会
日時:2013/04/24
場所:ホテル白菊
会長:田中 俊一
チャリティーコンサートも終わり、中国の詩人 陶淵明の 「帰りなん、いざ。田園まさに荒れんとす」の心境です。会長としての仕事も97パーセント終わり、今からやっと本業の農業に戻れます。ゴールデンウィーク中は農業三昧です。トウモロコシ、胡瓜、ナス、南瓜、大根 大豆 社員総出で植えます。それもサン・タナカの年間行事の一つです。社員にとってはありがた迷惑かも知れませんが、それを顔に出すとボーナスに響くのがわかっているので、みんな喜んで手伝います。
4月20日熊本の玉名中央ロータリークラブの30周年の記念式典があったので中川さんと出席してきました。
記念式典は通常通りといいますか、物故会員への黙とうから始まって、各表彰、30年の歩み、来賓祝辞等があって閉会したのですが,記念講演の参議院議員の佐藤正久さんの「大丈夫か?日本の防衛」という講演はさすがという感じでした。内容を要約しますと、前半は東日本大震災についてでした。その中で印象に残っている話があります。一つはいかに日本の自衛隊が一生懸命だったかということです。災害で大事なのは最初の72時間だということで、震災が起きて4日間は誰も自宅に帰ることなく、本当に一生懸命救助に当たったそうです。その間2千数百人の人命を助けました。4日後自宅に帰って、自分の家が無くなったり、あるいは奥さんや子供が行方不明だったのを知った人もいたそうです。当時は混乱してて、携帯電話も通じませんでしたから。
自分の家族を心配しながらも必死で救助に当たっている真っ黒になった隊員を見ると上官も何も言えなかったそうです。
もう一つ印象に残っている話は、震災後ほとんど不眠不休で治療にあたっている医師がいたのでねぎらいながらも、どうしてそんなに一生懸命なのですかとその医師に聞いたら「実は私はある病院の院長だったのですが、津波が来るというので患者の皆さんを屋上に上げていた。ところが時間がなく全員を上げることができなかった。そして津波にさらわれていったおばあちゃんがいた。そのおばあちゃんが津波にさらわれながらもこちらを見て<院長先生ありがとう>といった。その顔を思い出すと疲れたとかとても言えません」という話でした。私が今はなしても涙が出そうなのですが佐藤さんはさらに話が旨いので会場中が泣いていたようです。しかし眠てる人もいました。
後半は日本の防衛について話をされました。「国民の意識を超える防衛力は作れない」国や故郷を守らないと、次の世代に日本という素晴らしい国を渡すことはできない。先祖や先人から受け継いだものを、ちゃんと子孫に渡すのは当然の義務である。私達には「守るべき人」がいる。というようなことをもっと具体的に話していました。それ以上に私達には「守るべき国がある」と思うべきだと思います。