会長の時間
【2012-2013】
第2322回 例会
日時:2013/02/20
場所:ホテル白菊
会長:田中 俊一
昨日は三年に一回の建築士の指定講習会を受けてきました。朝の9時から5時過ぎまで1日中勉強でした。おまけに最後に試験までありました。40年前24歳の時に一級建築士の試験を受けた時のことを思い出しました。
今日は珍しく建築の話をしようと思います。姉歯事件以降随分と建築確認の審査が厳しくなりました。一時は建築確認も民間に委託されたりしてずいぶん規制緩和が進んできたなーと思った時期もあったのですが、最近は確認審査はもとより現場検査もずいぶんと厳しくなりました。そして阪神淡路地震をはじめ地震があるたびに。耐震基準もきびしくなってきています。特に木造住宅では頻繁に基準が変わっています。最近の木造は新しい金物を多く取り入れ、耐震には細心の注意を払ってます。そして大規模建築にも木造を使うように国から地方に要請が言っているそうです。これは国内の林業を助けようというのではなく国民の健康、CO2 問題、あるいは木造の耐久性等が見直された結果だそうです。
そして省エネ住宅です。断熱材でも今までは50ミリでしたけど今は100ミリが普通です。ペアガラスも普通になってきています。高気密高断熱というのがいい建物とされています。私個人の意見としては果たしてそこまで家を魔法瓶にする必要があるのだろうかという気はします。家というのは、縁側があって障子があって多少の隙間風が入ってきて。夏は暑いな、冬は寒いなーというくらいがちょうどいいのではないかと思っています。夏も冬も家の中の温度は22~23度、湿度は60パーセントでは、いい俳句はできません。いい小説もできません。人生を考えることもできません。そう思いながらも外から帰ってきて一番先にエアコンを入れます。たりなければストーブも入れます。子供のころに家に暖房があった人という人は私の周りにはいませんでした。せいぜい火鉢が主流でした。囲炉裏があった家もありましたけど。その頃に戻りたいとは思いませんけど。なつかしいなとは思います。
講習会の省エネ対策を聞いていて、その省エネをするためのエネルギーを考えると、本当に省エネになっているのだろうかとも思います。建築関係で排出されるCO2は全産業の三分の一といわれているそうです。そういえば我がクラブも土木まで含めると39人の会員の中で8人が土木、建築にかかわっています。今までは不況業種といわれていましたが、最近はそうでもないみたいです。全国平均を見ても住宅着工件数でもここ2年は前年度を上回っています。職人の数が足りなくなったり、一部の商品はもう入りにくくなっているのもあります。単価もそのうち上がるのではないでしょうか。こういう事に関しては私より詳しい人が我がクラブには何人もいます。いつ家を建てたらいいかはそういう人に相談してほしいと思います。土地をいつ買えばいいかはすぐ私に相談してください。今が底かもしれません。10年くらい前から同じことを言ってますけど。今しばらくは消費税や金利の関係もあるのでちょっと忙しいのではないでしょうか。農業が本業の私にはあまり関係ないことです。