会長の時間

【2012-2013】

第2304回 例会

日時:2012/10/03

場所:ホテル白菊

会長:田中 俊一


会長に就任してもう3か月になりました。今年はガバナーも大分で熊本にもそんなにいかなくていいので楽だなーと思っていたのですがそれなりに行事がたくさんあってそれなりに忙しい3か月でした。会長挨拶の時に<小さな勇気>ということを話したと思うのですが、それに近いことをもう1年くらい前だと思うのですが自分で経験したので話をしてみたいと思います。

福岡に用事があって一人で亀の井バスに乗った時のことです。鉄輪口からバスの中ほどに座って何気なく横を見ると大きな犬がいます。ちょっとびっくりしたけどすぐに盲導犬だと分かりました。50歳くらいの目の不自由な女の人が横にいました。天神につくちょっと前に運転手が<次は天神です>と案内します。するとその女の人が<おります>といいます。でも運転手は聞こえなかったのでしょう。あるいは聞こえていても、天神でほとんどの人が降りるわけで、ことさら停まりますなど言う必要もないと思ったのかもしれません。でもなんとなくその人が不安そうな気がしたので、私もちょっと恥ずかしい気がしたのですけど、<降ります>と大きな声で言いました。ボタンを押すよりもなんとなくそのほうがいい気がして。そして天神につくとその人が立ち上がって、ちょっとこちらのほうを見ます。何も見えないのでしょうが目があった気がして、<お先にどうぞ>、といってあげると、にっこり笑って<ありがとうございます>といいます。よく考えると犬を連れて、いつのタイミングで通路に出たらいいのかわからなかったかもしれません。そのあとは犬の紐がいちいち肘掛に絡まっていたのでそっと紐がかからないように手を添えてあげたのですがそれは本人は気が付かなかったかもしれません。たったそれだけのことです。私が何も言わなくても天神にバスは停まったでしょうし、何事もなくその人は目的地まで行ったでしょうけど、かといって私のしたことが全く無駄であったとは思いません。私もなんとなく気持ちがよかったし、その人も<お先にどうぞ>といわれても不快ではなかったと思います。私の言った小さな勇気とはその程度のことですけ。ただそんなことを自慢げに話すのはちょっとみっともないことだとは思います。けど、そこは仲間内ということで許してもらうとして、ロータリーとは奉仕集団ではありません。奉仕をする人の集まりである。ともいわれてもいます。私のしたことは奉仕ではありませんがちょっとした善意ではあったと思います。それにはほんの少しの勇気がいります。もしみなさんもちょっとした善行を行ったら、ぜひニコボックスで発表してもらいたいと思います。

  

別府北ロータリークラブ

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