俳句愛好会
8月句会
場 所:レフトアローン
日 時:2010/08/19 19:00~
今月の季題:蝉、蟻
参加者数:
選考作品数:
▼次回予定▼
次回は9月9日(木) 季題「枝豆」、「自由句」
季題:
8月の句会は、投句の2名含め11名全員の参加でした。今回は芹香さんも出席。それでもあっという間の2時間でした。毎年この時期に差し入れてくれる田中さん栽培のトウモロコシは今年も美味しかったです、ありがとうございました。
今回は、久しぶりに森さんが特選です。「縁側の 兄弟二人 蝉しぐれ」は田舎のかやぶきの静かな一軒家を想像します。森さんの幼いころの兄弟という意味でしょうが、蝉自身も兄弟で鳴いていたら面白いですね。いやしかし蝉に兄弟なんているのでしょうか。この夏に鳴いている蝉は「蝉類みな兄弟」ということでしょうか。誰か教えてください。
私の句、「飛び立つも 祈り続ける 蝉の殻」は惜しくも1点差の次点で特選を逃しました。「蝉の殻」という表現がどうもいまいちという評価でした。蝉の抜け殻は飛び立った後も
しっかり手を合わせもう戻って来ない蝉の無事を祈っているかのように見えて人間界の母親が、いつまでも子供を思う気持ちと同じかなと思って作りました。
木原さんの「お茶席や 嫁あでやかに 蝉衣」の「蝉衣」という言葉がとても綺麗という意見でした。
綺麗なお嫁さんをこんな風に自慢できるなんてお嫁さんも幸せですね。
山本さんの「腹這って 朝刊読んでる 油蝉」は自分を蝉に置き換えられたのでしょうか。
毎週2回の早朝ソフトボール練習後の姿だと思いました。
木立にとまっている沢山の蝉が小さな新聞広げて読んでる光景はアニメの世界で考えれば楽しいですね。
蝉は生まれるまでに比べ寿命が短命ということと、この時期が終戦でもあるのでそれに関する句もありました。谷本さんの2つの句「戦後ただ 蟻から蝉へと 生きた日々」、「いのち継ぐ 営み哀し 蝉時雨」それと宮司さんの句「蝉時雨 終戦の日ぞ 黙祷す」です。
今回は、作品に対する皆さんの意見を( )書きで入れていますので参考にしてください。
次回の句会は9月9日(木)です。兼題は「枝豆」と「自由題」です。少しは涼しくなっていると思いますのでまた全員の参加よろしくお願いします。
田中さん枝豆よろしくお願いしまーす。
追伸
9月5日(日)に田中さんの農場(九重)でトウモロコシコンサートが計画されています。
皆さんよかったら遊びに行きませんか。
トウモロコシ食べ放題ですよ。希望者は農場主の田中扇山さんまで。 竹山
今月の特選句
・8月19日の句会結果 兼題 「蝉、蟻」
・特選句 「 縁側の 兄弟二人 蝉しぐれ 」作者: 森
・参加者 11名 33作品あります。
今月の準特選句
・飛び立つも 祈り続ける 蝉の殻 竹山
・とほり雨 過ぎてカナカナ しぐれかな 河野
・一声を 試してよりの 蝉時雨 山本
・蝉時雨 日傘傾け 白い雲 芹香
・(季語ばかりという意見)
・蝉時雨 ふいに沈まる 夏の底 松原
・蜩甲(ちょうこう:空蝉)や 庭木に忍ぶ エイリアン 吉野
・お茶席や 嫁あでやかに 蝉衣 木原
・(蝉衣という言葉がきれい)
・折り鶴を 掲げる像や 蝉時雨 田中
・いのち継ぐ 営み哀し 蝉時雨 谷本
・目覚めよと 森の蝉ども はやしたて 宮司
その他の句
・山頂より ありんこ出し 富士の山 森
・行き先は 千里万里や 蟻の道 森
・鳴きぬいて 力尽くせし 蝉の息 竹山
・行列を はぐれて一匹 迷い蟻 竹山
・つくずくと 七年を鳴く 法師蝉 河野
・囮鮎 元気元気と 登り立つ 河野
・腹這って 朝刊読んでる 油蝉 山本
(蝉が新聞を読んでるとのこと)
・まだ動く 蝶の葬送 蟻の道 山本
・夜も更けて せつなさ感じる 蝉の声 芹香
・海風と 目にもまぶしき 蟻の列 芹香
・蟻の列 見送りて道 確かむる 松原
(確かめるのは自分の人生とのこと)
・落蝉や 惑いもせずに 死ぬるのみ 松原
(落蝉という言葉はあるのだろうかという意見)
・棚田の穂 萌えたつ中の 蝉時雨 吉野
・炎天下 蟻の額に 汗光る 吉野
・穏やかな 目覚めになりし 蜩かな 木原
・我が道に どこかにている 蟻の道 木原
・キャンプ場 風蕭蕭と 法師蝉 田中
・友の忌や セミが網戸に とまりをり 田中
・戦後ただ 蟻から蝉へと 生きた日々 谷本
・来し方を 振り向いて聞く 蝉の経 谷本
・蝉しぐれ 夜明けの森の シンフォニー 宮司
・蝉時雨 終戦の日ぞ 黙祷す 宮司